「新たなクルマ社会の健全な発展のために」

戦後間もない昭和22年3月、自家用自動車組合の全国組織「全国自家用自動車組合連合会」として結成されたのが当協会のはじまりで、戦後の社会経済の混乱期において自動車関連物資の受配業務等の事業を行うなど、自家用自動車ユーザーの権益擁護に努めました。

 その後、昭和30年11月、運輸大臣の設立許可を得て「社団法人全国自家用自動車協会」として、運輸行政や警察行政に協力しながら、クルマ社会の発展の一翼を担って参りました。

 結成から72年が経ち、時代が昭和、平成そして令和へと変わりながらも、今日まで当協会が公益法人としての使命を果たすことができましたのも全国の自家用自動車ユーザーの皆様をはじめ、正会員、賛助会員そして行政機関、関係団体の皆様のご理解とご支援の賜物と、心から感謝申し上げます。

 今、人口減少と高齢化、大都市一極集中と地方の過疎化といった深刻化する社会問題に十分に対応しきれていない現状において、AIやIoTなどの著しい進展により、これまで単にヒトとモノを載せて移動する手段であったクルマが、多様な地域において最適なモビリティサービスを提供するクルマに変貌しようとしており、従前とは異質なクルマ社会の出現が、前述の社会問題に対する解決策の一つになり得るものと期待されております。

 当協会は、これからも、クルマに関わる団体として、時代の変化に迅速、積極的に呼応しながら、「自家用自動車を利用する個人及び団体の健全な発展に寄与し、公共の福祉を増進する」という使命を果たしていく所存でございますので、どうか倍旧のご支援を賜りますようお願い申し上げます。

一般社団法人全国自家用自動車協会 会長

藤野 公孝